2017.9.7
風邪・感染症

夏風邪と普通の風邪の違いってなに?

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List dr atsuo yanagisawa
この記事を監修した先生
杏林大学医学部卒、同大学院修了。医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育センター所長。2011年国際オーソモレキュラー医学会殿堂入りし、2012年同医学会会長。日本で初めてマイヤーズカクテル、グルタチオン点滴、高濃度ビタミンC点滴療法、サルベストロールサプリメントを導入。
目次

「夏風邪はバカがひく」なんて言われていますが、このことわざの本当の意味、知っていましたか?

季節の変わり目は体調を崩しやすいから、気をつけている人は多いと思います。

それでも、管理できずに、暑い夏に風邪をひくなんてバカだなぁ…という意味では無いのです。

調べてみると、

「冬に引いた風邪を、夏になってからかかったことに気がつく。」

そう、鈍感な人=バカ、という意味でした。

しかし、鈍感な人でなくとも、実際に夏風邪に苦しめられる人は多いのではないでしょうか。

空調によって暑かったり寒かったりと、体調を崩しやすい夏。夏風邪をひいてしまった場合には、どのようにして早く治すことができるのでしょうか。

風邪という病気は存在しない?

ことわざの真の意味が理解できたところで、今度は風邪について真の理解を深めましょう。

実は「風邪」という病気は存在しません!

ウイルス等によって引き起こされる上気道(喉や鼻のあたり)の炎症のことをまとめて「風邪」もしくは「風邪症候群」と呼びます。
「あなたの風邪はどこから?」

「私はノドから」

という有名なCMがあるように、”風邪という症状”には、その原因となるウイルスの種類が数多く存在し、何のウイルスによって引き起こされた風邪なのかで、様々な症状が発生するのです。

また、一度に複数のウイルスに感染してしまうこともあります。

一般的な風邪の症状としては、

  • 鼻水
  • ノドの痛み
  • 頭痛
  • だるさ
  • 咳、くしゃみ
  • 発熱
  • 吐き気
  • 下痢

など

こういった症状が体に現れると、私たちは

「風邪ひいた」

と表現するのですね。

<注意!>

逆に、一つの症状だけが長引く場合は、細菌感染が疑われるので、病院に行って診察を受けましょう。

また、発症からすぐに急激な発熱が見られる場合や、39度以上の高熱の場合はインフルエンザや他の病気の可能性があるので、医療機関を受診してください。

これだけの症状がありながら、それをひとまとめに「風邪」でくくっているわけです。

では、ここからが本題です。

夏風邪ってなに?

上記に上げたような症状を、一般的に風邪と表現するならば、

夏に引いてしまう風邪というのは、一体どのような特徴があるのでしょうか。

夏風邪と冬の風邪では、大きく2つ・・・ウイルスの特徴と、その原因に違いがあります。

ウイルスの違い

まずは、やはりウイルスの違いです。

夏に活発なウイルスは、乾燥して温度の低い環境の冬のウイルスとは少し違う特徴を持っています。

高温・多湿の環境で繁殖するのです。ジメジメして嫌なイメージが浮かびますね。

夏風邪のウイルスにかかると、下痢・嘔吐などお腹を悪くすることが多く、口内や手足に水疱ができるといった特徴的な症状を引き起こすことがあります。また、症状が長引きやすいとも言われています。

夏特有の生活習慣の乱れが、原因になりがち!

そして、夏風邪のもうひとつの特徴は、その原因が、生活習慣の乱れにあることが多いということ。一気に暑くなる季節で体力が落ちると共に、生活習慣が変わることにあなたの体がついていかなくなってしまい、風邪の症状をひきおこしてしまうのです。

まず多いのが『栄養不足』による夏風邪です。

暑さから食欲不振になることが多い夏。

そうめん等の単品で食事を済ませてしまう人も多いのではないでしょうか。

さっぱりしたそうめんは健康的に思えるかもしれませんが、その原料は精製された小麦粉。

小麦粉自体には多少のビタミンやミネラルが含まれますが、精製され、茹で上げられるまでに、その栄養素は、ほぼ全て失われてしまいます。

その結果、そうめんを食べてもただの糖質を摂取しているのと同じになり、それだけでは完全に栄養不足になってしまいます。

栄養が足りないと体力や免疫力が下がってしまうので、結果として風邪をひきやすくなってしまいます。

そして、夏といえばビール!

「えっ!?ビールで風邪になるの!?」と驚く人もいるかもしれません。

ビールのせいで夏風邪になることがあるのです。

夏はビール!と飲み過ぎていませんか?

実はアルコールの摂取によって、体内の ”ビタミンB” が消費されてしまうのです。

皮膚や粘膜を健康に保つためのビタミンが、アルコールを分解するために消費されてしまうと、結果的に風邪ウイルスへの抵抗力が低下してしまう可能性があります。

ビタミンBは豚肉やウナギ等に多く含まれるので、風邪を早く治すために、食事に積極的に取り入れましょう。

<改善ポイント!>

夏風邪に効果的な食材トップ3をうまく取り入れましょう。

  1. キムチ!⇒発酵食品は腸内環境を整え免疫機能を高めてくれます!
  2. レバー!(鶏・豚)⇒風邪対策に効果的なビタミンAが最も多く含まれ、栄養素も多い!
  3. 生姜!⇒胃腸の働きを活発にし、殺菌作用も強く、身体を温めてくれ、食欲も旺盛に!

暑さで食欲が出ない…という場合には、サプリメントや栄養点滴もオススメです。

次に代表的なのが、疲れや夏バテによる夏風邪です。

暑さによる睡眠不足や疲労、暴飲暴食などが重なることで「夏バテ」と言われるような状態になると、体力と抵抗力が低下して、夏風邪にかかりやすくなってしまうんですね。上記のように、栄養不足にならないように気を付けることも大切です。また、寝不足にならないように気を付けることも重要です。

<改善ポイント!>

夏の寝苦しさを解消するための睡眠改善3つのポイントに気をつけましょう。

  1. 寝るときは冷房を朝までつけっぱなし!28度の弱冷房無風がベスト!布団必須!
  2. 扇風機など、風の出るものはつけない!人工的な風は熟睡の敵!
  3. 肩と肘、そして足を冷やさない寝間着を着用!熱いからといって短パンにノースリーブだと体が部分的に冷えてしまい、熟睡できなくなります!

寝不足で体力が落ちると、風邪も長引いてしまいます。

しっかり熟睡で疲労回復して、カラダの抵抗力が落ちないように気をつけましょう。

夏のエアコンによる夏風邪

外の暑さと、空調の効いた室内の温度差は、体にとっては非常に過酷なのです。周りの温度が激しく変わると、自律神経の乱れにもつながり、風邪ウイルスへの抵抗力が下がってしまいます。

電車やバス、オフィスなど、冷房が強い環境が避けられない場合は、できるだけ上着を持っていき、体を冷やさないように気遣ってあげましょう。

まあ、エアコンによって喉や鼻の粘膜が乾燥してしまうことでも、ウイルスをブロックする機能が低下し、風邪をひきやすくなってしまいます。

まとめ

風邪という病気自体はなく、様々な症状を総称して風邪と言います。夏風邪は、夏特有の生活習慣の乱れによる身体の抵抗力の低下が、大きな原因になります。

身体の抵抗力をあげるために、しっかりとした睡眠と食事・栄養摂取を心掛け、体をいたわってあげましょう。

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