2018.1.23
風邪・感染症

2018年(2017年度冬)のインフルエンザの傾向とは?

Eye catch
List dr atsuo yanagisawa
この記事を監修した先生
杏林大学医学部卒、同大学院修了。医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育センター所長。2011年国際オーソモレキュラー医学会殿堂入りし、2012年同医学会会長。日本で初めてマイヤーズカクテル、グルタチオン点滴、高濃度ビタミンC点滴療法、サルベストロールサプリメントを導入。
目次

今年の冬はインフルエンザの流行が叫ばれていますね。2017年秋頃には、ワクチンの製造数が前年度比で少ないことから不安視されていましたが、12月中旬には全国で1,500校以上の学校が学級閉鎖や休校に追い込まれるほどにインフルエンザが猛威をふるっています。毎日のニュースで「インフルエンザ」の単語を見るという人も多いのではないでしょうか。

「オーソモ!」でもご紹介してきましたが、一口にインフルエンザと言ってもその中身は単純に1種類ではありません。みなさんがよく聞く「A型」「B型」という言葉でもわかるように、インフルエンザには幾つかの型があります。

毎年のインフルエンザワクチンも流行の型を予測して作られていますが、予測が外れたり、新型インフルエンザが流行したりしてしまうと効かないという場合もあるのです。また、インフルエンザのワクチンは接種してから効果が出るのに2週間ほどかかるとも言われています。すでに流行の真っ只中にある今、ワクチンを摂取しても遅いかもしれません。

それでは、今からできるインフルエンザ対策はないのでしょうか?実は、ワクチン以外にも、毎日の心がけでできるインフルエンザ対策があるのです。今回は、2017年から2018年にかけての今冬のインフルエンザの傾向とともに、今からできる対策について、国際オーソモレキュラー医学会会長の柳澤厚生先生に伺ってみました。

2018年(2017年度冬)のインフルエンザの脅威とは?

まずはこの冬のインフルエンザの傾向について、簡単に見ておきましょう。現時点では、主に2つのポイントが見えてきています。

Wインフルエンザ!?B型の流行が早期化!

2018年(2017年度冬)のインフルエンザが流行している理由の1つは、「B型インフルエンザの流行時期が早まっている」ことがあげられるとされています。通年はA型の方が早めに流行、A型が落ち着いてきた春先(2-3月頃)にB型が追って流行するのが主流とされてきました。

しかし今年は、すでにB型も猛威をふるい始めています。例えば、2018年1月現在、静岡県ではインフルエンザ患者の7割がすでにB型であるとの情報もあります(※1)。東京都感染症情報センターの情報だと、2018年1月11日時点で、B型の報告数の割合が、昨年に比べて10%ほど多いようです。1月時点ですでにB型が猛威をふるっている点は、2018年(2017年度冬)の特徴といえるでしょう。

「でも、この冬すでにインフルエンザはかかったから大丈夫!」と思っているかたも要注意。特に今年はA型とB型がどちらも同時期に流行っているので、「A型が治った直後にB型にかかる」といった危険性も高まっています。特に病み上がりの時期は身体の免疫力も弱まっているので、油断せずにしっかり対策することが必要です。

熱が出ない!?「隠れインフルエンザ」による感染拡大!

2018年(2017年度冬)のインフルエンザが流行している理由に、「隠れインフルエンザ」という特徴的なキーワードがあげられます。何が隠れているのかというと、今年のインフルエンザは「熱が出ない」場合が多く見られているとのことです。

一般的に、インフルエンザといえば38度以上の高熱を伴うことが多く、私たちは高熱が出て初めて「インフルエンザかも?」と、病院にかかることが多いですよね。ただ、今年のインフルエンザでは36度台の平熱でもインフルエンザと診断される例が増えていると言われています。

その原因にはいくつか説があります。1つめに、これは今年に限ったことではありませんが、「高齢のために熱が出ない」ということ。発熱とは体が菌と戦うためにでる症状ですが、高齢者など体の免疫力が弱まっていると、高熱まで上がりきらない場合もあるようです。

2つめに「B型はA型に比べて熱があがりにくい」ということ。もちろんB型でも38度以上の熱が出る場合もありますが、A型に比べると高熱にならないケースが多く見られます。今年はすでにB型が流行していることもあり、発熱しにくいインフルエンザが目立っているとも見ることができます。

3つめに「インフルエンザワクチンによって症状が緩和されている」ということ。ワクチンはインフルエンザの症状を抑える役割もあるため、発症してもそこまで重症化せず、体感として通常の風邪レベルに錯覚してしまう場合もあるようです。

高熱が出ないなら発症しても辛くない!と思われるかもしれません。しかし、発熱しないことで自身がインフルエンザにかかったことに気づかないと、無意識のうちに周囲に感染を広げてしまう場合もあるのです。インフルエンザの主な感染経路は、人から人へ咳やくしゃみによる飛沫感染です。気づかぬ間にインフルエンザにかかっていて、気づかぬ間に咳やくしゃみで感染を広げてしまう…それが今年の流行の原因の1つとされています。

インフルエンザにかからないために、今できること

それではインフルエンザにかからないために、今すぐできる対策とは何なのでしょうか?栄養療法の観点から、先生にお伺いしてみました。

今年は例年に比べてB型が多いからといって、何か特別な事をする必要はないようです。これからの時期は冬がますます深まっていき、一段と冷え込む時期になってくるので、インフルエンザにかからないためには、基本的な体力や免疫力を低下させないようにすることが大切になってきます。そのために積極的に取り入れたい栄養は「ビタミンD」。ビタミンDを中心に栄養摂取をしていきましょう、とのことでした。

ビタミンDには、万が一インフルエンザにかかってしまった時にも重症化を防ぐ役割も見込めるようです。毎日30分でも太陽に当たると、十分なビタミンDが体内で作られますが、冬場はなかなか難しいのも事実。そこで食事でしっかりカバーしていくことが大切になってきます。ビタミンDは、主にイワシ、サバ、ニシン、サケなどの魚に多く含まれるので、食事に積極的に取り入れるようにしていきたいですね。

うまく食事でフォローできない場合には、サプリメントなどで補充していくのもオススメです。どういったサプリメントを取り入れたらいいかわからない場合は、お近くの専門医に相談してみるのもよいでしょう。毎日の食事へ栄養を取り入れることで、インフルエンザだけでなく風邪にもつよい身体づくりをしていけるとよいですね。

インフルエンザ予防に必要な栄養素については、こちらのページでも詳しく解説しています。合わせてご確認ください。

※1: 「インフルエンザ流行拡大 静岡県内、B型の感染多く」、 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180116-00000034-at_s-l22(閲覧:2018年1月19日)

その他のインフルエンザ関連の記事はこちら

オーソモレキュラー医学をご存知ですか?
あのぐるナイにも登場!「オーソモレキュラー」ってなに?
「栄養療法」という言葉から、みなさんは何を想像しますか?このサイト「オーソモ!」では、栄養療法の観点からさまざまな症状への対処法をご紹介しています。特に、治療レベルの栄養療法である「オーソモレキュラー
こちらの記事もおすすめです