2018.9.12
個別の栄養素

その症状、秋バテかも?原因と対策、とるべき栄養素は

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List dr atsuo yanagisawa
この記事を監修した先生
杏林大学医学部卒、同大学院修了。医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育センター所長。2011年国際オーソモレキュラー医学会殿堂入りし、2012年同医学会会長。日本で初めてマイヤーズカクテル、グルタチオン点滴、高濃度ビタミンC点滴療法、サルベストロールサプリメントを導入。
目次

夏の暑さも徐々に和らいできたはずなのに、なんだか疲れやだるさがとれない…と感じるかたもいるのではないでしょうか。「夏バテ」というと有名な言葉ですが、実は夏を超えても「秋バテ」とも呼べる症状が続いてしまうかたもいるのです。

秋バテとはどんな症状で何が原因なのでしょうか。秋バテの対策について日本オーソモレキュラー医学会会長の柳澤厚生先生にお伺いしてきました。

秋バテの主な症状とは

秋バテで主に見られる症状は、夏バテにも良く似ています。

  • 食欲不振や胃もたれ
  • 便秘や下痢
  • 冷えによる体のむくみや肩こり
  • 頭痛
  • 疲労感やだるさ、倦怠感

特に猛暑が続いた夏の後では、秋バテのリスクが高まります。

秋バテの主な原因とは

秋バテが起こりやすいひとには、生活習慣や体質、夏の過ごし方に特徴があります。主な秋バテの原因は次の3つと言われています。

夏にクーラーをあびすぎたことによる「冷房疲れ」

猛暑が続くと、どうしても冷房の聞いた室内で過ごす時間が長くなります。冷房による冷え自体も身体には毒ですが、室外との温度差が原因で、冷えが蓄積してしまいます。これが肩こりや頭痛などに代表される不調を生み出してしまいます。

食生活の乱れによる「胃腸疲れ」

夏の間に冷たい飲み物を大量に飲んでしまうなど、胃腸に負担をかけてきたことが原因となって、胃腸疲れが出てしまう場合もあります。身体を内側から冷やしてしまうことで、胃腸の機能が低下してしまうのです。結果的に胃もたれや食欲不振といった不調を生み出してしまいます。

夏といえばビールなどのアルコールも美味しい季節ですが、合わせて油物を取りすぎてしまうことも、胃腸疲れを悪化させます。

体力の低下×猛暑による「暑さ疲れ」

もともと体力がない人は、梅雨頃から夏にかけて高温多湿の影響もあり、暑さに疲れてしまうことがあります。特に猛暑が続いた夏では、身体に疲れもたまりやすく、秋になってもだるさや倦怠感に悩まされてしまうこともあります。

秋バテ対策は生活のささいな取り組みから

秋バテかなと思ったとき、秋バテを予防したいとき、どうしたらよいのでしょうか。これまで見てきたように、秋バテのきっかけは夏の生活習慣にもあります。まだ秋が深まる前の今から対策をすることで、重症化を防ぐことができます。

たとえば、冷えによる秋バテの場合、湯船にしっかり浸かることで身体を温めるとともに疲労回復につなげることができます。暑いとついシャワーだけで済ませてしまいがちですが、夏のうちからなるべく湯船に使って身体をしっかり休めるようにしましょう。

また体力がないのも秋バテの原因となります。日々の生活の中で、積極的に体力作りをしていくことが大切です。例えばオフィスでは階段を使うようにするなど、無理のない範囲で毎日運動を取り入れていきましょう。

食事改善が秋バテに効果あり!? 〜栄養療法の観点から〜

また栄養療法の観点から、秋バテ対策はできるのでしょうか。先生によると、最も大切なことは「夏に失いがちな栄養素を補充すること」と、「毎日しっかりと食事を摂ること」だそうです。食欲がないとつい食事を抜いてしまうというかたも多いかもしれませんが、体内時計のリセットのために必ず食事を摂るようにしましょう。

まずはしっかりビタミン・ミネラルを補充!

夏は暑さによるストレスや疲れ、発汗や日焼けなどによって、体の正常な働きに必要なビタミン類が失われてしまいます。また、食欲不振になったり、そうめんなどの栄養価が少ないさっぱりとした食事になりがちなので、夏を乗り越えた体には栄養が枯渇してしまっている可能性があります。

一つ一つの栄養素をしっかり摂取することはなかなか難しいので、様々な栄養素が入ったマルチビタミンミネラルのサプリメント等で摂取すると効率的です。

■ビタミン類

夏の暑い時期に特に消費されてしまうのがビタミンB群とビタミンCです。ビタミンB群は疲労回復効果があり、食べたものをエネルギーに変え るのを助けてくれます。夏の疲労で消費される一方、食欲不振などで肉や魚の食べる量が減ると、不足した状態が続いてしまいます。

ビタミンCは抗酸化作用があり、体のどこかに炎症があると、それを抑えるために消費されます。日焼けや虫刺されなど、夏に多い症状によっても消費されてしまうので、夏から秋にかけては特に補充したい栄養素です。また、疲労回復や美肌効果もあるので、毎日積極的に摂取するようにしましょう。

■ミネラル類

マグネシウムやカリウムなどのミネラルは、汗と一緒に排出されてしまうため、夏に失われやすい栄養素です。ミネラルが不足すると脱力感や疲労感、いらつきを引き起こしたり、不足が長引くと様々な病気の原因になってしまいます。スポーツドリンクでの補給や海藻類などの食事で摂取することができますが、夏バテ・秋バテのような症状が出てしまっている場合はサプリメントで確実に摂取することがオススメです。

食事で秋バテの体を整える

秋といえば食欲の秋といわれるように、旬の食べ物が美味しいことでも有名ですね。実は秋バテ対策には、こうした旬の食べ物に効果があるものが多いのです。ぜひ食卓に取り入れていきましょう。ここではオススメの2つの食材を紹介します。

■さつまいも

身体を温める効果の有るビタミンCとビタミンEが多く含まれています。ビタミンCには自律神経を安定させる力もあり、冷房などのせいで体温調節機能が狂ってしまっているかたにとっても、ぜひとも積極的に摂りたい栄養素です。また食物繊維も豊富なため、便秘や胃腸の不調改善にも役立ちます。

■秋刀魚

秋の代表格でもある秋刀魚。近年不漁と話題でしたが、2018年の収穫量は増加傾向にあるため、今年は比較的安価に手に入れやすいお魚かもしれません。秋刀魚にも身体を温めて血行を促すビタミンEが豊富に含まれています。さらに、DHAが血液をサラサラにしてくれたり、夏の食事で不足しがちなたんぱく質も摂取できるので、秋のバテ気味な体にぴったり!

そのほか、カルシウムやビタミンB12などたくさんの栄養素を含んでおり、栄養補給にも一躍買うのが秋刀魚です。大根おろしを添えることで、消化を促すこともでき、食欲不振のかたでも気軽に取り入れやすい食材となっています。

まとめ

あまり聞かない「秋バテ」ですが、秋の不調は近年多くの人々を悩ませてきています。夏の疲れが溜まって、食欲不振や体調不良をもたらしてしまう秋バテですが、いますぐ対策を始めることで悪化を防ぐことができそうです。

毎日の生活の中でのささいな行動の変化から始めてみましょう。食事の改善もおすすめです。忙しくて食事で栄養を摂りきれないときには、サプリメントや点滴で補充するのもひとつの手です。

栄養療法について詳しい医師はこちらのサイトで検索できますので、ぜひ活用してみてください。

https://isom-japan.org/doc-search/

【参考】

ウェルラボ「秋バテの症状&原因と対策まとめ」

https://www.well-lab.jp/tag/search_season_fallfatigue
 

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