気になるビタミンC!過剰摂取や欠乏するとどうなるの?

この記事を監修した先生:

柳澤厚生先生

杏林大学医学部卒、同大学院修了。医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育センター所長。2011年国際オーソモレキュラー医学会殿堂入りし、2012年同医学会会長。日本で初めてマイヤーズカクテル、グルタチオン点滴、高濃度ビタミンC点滴療法、サルベストロールサプリメントを導入。

ビタミンの中でも「ビタミンC」は誰もがよく知っている名前ですよね。なんとなくレモンのイメージも強いですが、日々のビタミンCの摂取量についてはあまり意識しない人も多いのではないでしょうか。

ビタミンCが過剰に摂取された時、または欠乏した時に、身体への影響はあるのでしょうか。国際オーソモレキュラー医学会の会長で、ビタミンCの専門家でもある柳澤厚生先生に聞いてみました。

ビタミンCの効果とは?

ほとんどの動物は身体の中でビタミンCを作ることができますが、ヒト・サルなどの限られた動物だけは作ることができません。つまり、人間は身体の健康を維持するために、ビタミンCを身体の外から摂取する必要があります。ビタミンCの効果には、例えば以下のようなものがあります。

酸化還元反応

「身体がさびる」といった表現がされるように、身体のなかでは日々酸化が起きており、活性酸素が生み出されています。ビタミンCはこの酸化に抗う「抗酸化力」をもっていて、顔のシミや白内障、動脈硬化などの予防につながります。

コラーゲン繊維の構築

細胞と細胞の間をつなぎ、皮膚や血管、骨を丈夫にしてくれるコラーゲンですが、規則的な3重らせん構造をしています。この構造を強く保つ働きのある酵素を助けるのがビタミンCです。ビタミンCがあることで、肌の張りを保つことができます。

コレステロールの代謝

血液内のコレステロールの大部分は、通常肝臓で代謝され胆汁酸へ変換されます。ビタミンCはこの変換を助ける酵素(CYP7A1)を活性化させる補助をします。血中コレステロール濃度にも、ビタミンCの働きは影響しています。

ビタミンCを過剰摂取するとどうなる?

ビタミンCが身体に必要なことはわかりましたが、摂りすぎるとどうなるのでしょうか?ビタミンCは一度に多くを摂取しても、全てが吸収されるわけではありません。吸収されなかったビタミンCは、胃や腸の中で消費され、尿や便からも排泄されます。そのため、基本的には、身体に悪影響はないとされています。

ビタミンCが欠乏するとどうなる?

ビタミンCは身体で作ることができないため、身体の外から補給する必要があります。そのため、摂取量が足りないとビタミンC欠乏症になってしまいます。ビタミンCが足りないと、こんな不調が現れることがあります。

  • 皮膚が乾燥する
  • 脱力感
  • うつ症状
  • 太ももなど大腿部にあざが出る
  • 歯ぐきや粘膜から出血する

ビタミンCの欠乏状態が続くと、死に至る危険もあります。ビタミンC欠乏症は「壊血病」とも呼ばれ、15世紀以降の大航海時代では長い航海で野菜などを摂取できなかった乗組員たちが苦しめられた病気でもありました。

日本における壊血病

食料事情に恵まれている日本では壊血病はないと考えられてきました。しかし、重度のアルコール依存や独り暮らしのお年寄りなど、偏食が原因で知らず知らずのうちにビタミンC欠乏に陥る場合もあります。実際に、そうした偏食が原因で壊血病症例が報告されています。

現代社会では仕事の忙しさから偏食に陥りがち、というかたも多いのでは?皆さんも自分の食生活を見直してみてはいかがでしょうか。

ビタミンCを摂取するには?

ビタミンCの摂取量を増やすには、まずは食事の見直しをしましょう。ビタミンCは多くの野菜や果物に含まれています。

  • 赤ピーマン
  • レンコン
  • ジャガイモ
  • レモン
  • オレンジ
  • キウイフルーツ  など

厚生労働省から出されている「日本人の食事摂取基準(2010年版)」によると、成人におけるビタミンCの推定平均必要量は85mg/日、推奨摂取量は100mg/日です。よく食品に表記される「レモン1個分」は20mgなので、推奨摂取量が結構多いことがわかるかと思います。

しかし100mgは壊血病にならない最低レベルであり、より積極的に健康であるためには1日に1000㎎、体調が優れなかったり肌の調子が気になるときはそれ以上摂取したほうが効果的です。

吸収率の高いサプリメントや点滴で補給!

体内で数多くの役割を担ってくれるビタミンC。特に肌荒れが気になる時や、風邪をひきそうな時、積極的にたくさん摂りたいですよね。しかし、フルーツ等で摂ろうとすると、糖質も過多になってしまう可能性があるので注意が必要。オレンジ1個に含まれるビタミンCは40㎎程度なので、1000㎎のビタミンCを摂取するためには25個のオレンジを食べなければなりません。毎日そんなに食べていたら、ビタミンCで健康になる前に、糖尿病になってしまいます。

そこでおすすめなのは、サプリメント、もしくは点滴で補うという方法です。一般的なサプリメントでは一度にたくさん飲んでも吸収されにくいので、少量をこまめに飲むようにしてください。また、最近では新しい技術で吸収率を高めたサプリメントも販売されていますので、インターネット等で探してみるといいかもしれません。

更に不足が気になる際には、是非一度ビタミンC点滴を受けられる医療機関を訪れてみましょう。風邪予防や美容のために25g(25,000㎎)程度の高濃度ビタミンC点滴を行うことも、最近は増えています。

まとめ 〜必要に応じてサプリメントや点滴も活用しよう〜

身体を健康に保つために必要なビタミンC。まずは食事に加え、サプリメントや点滴で効果的に取り入れましょう。

ここに挙げた以外にも、数え切れないほど多くの、カラダに良い作用があると言われているビタミンC。日頃、身体に不調がある場合は、ビタミンC欠乏症の予備軍の可能性もあります。気になることがあれば、気軽に専門医に相談してみましょう。

参考文献

石神昭人「ビタミンCの事典」(2011年、東京堂出版)

柳澤厚生「点滴でアンチエイジング」(2017年、主婦の友社)

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