ほうれん草が糖尿病予防に効果的な理由とは?

この記事を監修した先生:

柳澤厚生先生

杏林大学医学部卒、同大学院修了。医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育センター所長。2011年国際オーソモレキュラー医学会殿堂入りし、2012年同医学会会長。日本で初めてマイヤーズカクテル、グルタチオン点滴、高濃度ビタミンC点滴療法、サルベストロールサプリメントを導入。

「糖尿病」は生活習慣病のなかでも認知度が高い病気です。日本でも予備軍を含めると年々増加しています。そのため、私たちにとって身近な病気の1つとして挙げられます。しかし、初期症状がわかりづらいため、進行してから気付く人も多いとも言われています。
今回は糖尿病の気になる自覚症状、そして糖尿病の予防にも効果的である野菜「ほうれん草」に含まれる栄養素について、国際オーソモレキュラー医学会会長の柳澤厚生先生に伺いました。

糖尿病の自覚症状にはどんなものがある?

まずは、糖尿病が進行している場合にあらわれる代表的な症状を3つご紹介します。

1.喉が渇きやすい

私たちは生きていくうえで水分補給が欠かせません。そのため、喉の渇きを感じること自体はごく自然な生理現象です。特に運動後や夏期など汗を多くかく日には、体内の水分が失われた状態となるので、普段以上に喉が渇きます。では、どれほどの渇きから問題となるのでしょうか。一言で表すならば、飲んでも飲んでも物足りず、常に喉が渇いている状態です。
喉が渇く原因としては、血液中のブドウ糖を調整する役割を持つホルモンであるインスリンの分泌異常が挙げられます。インスリンの働きが低下すると、高血糖になります。私たちの体は血糖値を一定に保とうとしますが、そのためには水分を多く摂取し、薄める必要があります。その結果、どれだけ水分補給をしても喉の潤いを感じられなくなるのです。

2.頻尿・多尿になりやすい

次に代表的な症状とされるのが「頻尿・多尿」です。喉が渇き、どんどん水分補給をするため、比例してトイレの回数も多くなります。この場合の目安として、1日8回以上トイレに行くと頻尿と言われています。
暑い日など必要時に水分補給をした場合との決定的な違いは、体内のブドウ糖を排出するために、体に必要であるはずの水分まで尿として排出してしまうことです。また、高血糖の状態が続くと膀胱の神経まで障害されるため、夜間頻尿などになるケースもあります。

3.体重が減少しやすい

みなさんは「糖尿病は太っている人がなる病気」と思っていませんか?たしかに肥満傾向であることは糖尿病発症の誘因の1つです。しかし、実は糖尿病の代表的な進行症状としてむしろ体重が減少することもあるのです。これはインスリンの働きが低下し、ブドウ糖を細胞内に運べなくなるためです。ブドウ糖をエネルギーに変えられなくなった体は、代わりに筋肉や脂肪からエネルギーを生み出そうとします。その結果、体重の減少につながるのです。
もしも今まで通りの食事を続けているにも関わらず体重の減少が目立つ場合は、糖尿病も含め様々な問題がある可能性があるので、放置せず、一度専門機関に相談してみることをお勧めします。

糖尿病予防にも!ほうれん草を食べたい3つの理由

糖尿病発症の可能性がある3つの症状をご紹介しましたが、どれも決定的な症状としては判断しづらいものです。気付かない間に進行し、いざ病院へ行ったら「糖尿病」と診断されないためにも、日頃から食事などで予防ができると良いですよね。
そこで、柳澤先生に監修いただき、栄養豊富で糖尿病予防にも効果的なほうれん草の魅力をお伝えしていきます。

高血糖を防ぐαリポ酸

ほうれん草にはαリポ酸が多く含まれています。αリポ酸とは、強力な抗酸化物質であり、体を酸化(サビ)から守ってくれます。また、エネルギーの生産にも重要な役割を担っていて、炭水化物やたんぱく質をエネルギーに変換するためにも欠かせない物質です。そして何より、糖尿病予防についてお話する上で欠かせない役割が、インスリンの働きを高め、血糖値を下げるということです。特に糖尿病の合併症のなかでも、悪化すると手足の壊死を招く可能性のある神経障害の改善に効果があります。αリポ酸には、血流や解毒機能の改善作用もあるため、糖尿病のみならず様々な疾患予防にも効果的です。

抗酸化作用のあるβカロテン

βカロテンは、体内に取り込まれるとビタミンAに変換される栄養素の1つです。抗酸化作用のあるβカロテンは、高血糖状態から発生する活性酸素(※1)を除去する働きがあるため、糖尿病の合併症の予防効果が期待できます。そして、糖尿病のみならず、その他の生活習慣病予防にも効果的です。
(※1活性酸素は、体内に侵入した細菌を取り除く役割を担っています。その一方で増えすぎると正常な細胞にも攻撃を仕掛け、細胞を壊してしまいます。)

血糖値を安定させる食物繊維

食物繊維には、血糖値やコレステロール値の上昇を抑制する働きがあります。そのため、急な血糖値上昇を防ぐために、食事の際には最初に食物繊維の多い野菜類から食べ始めるのがお勧めです。また、よく噛んで食べることにより満腹感を得られ、食べ過ぎ防止にもつながります。

まとめ

今回は糖尿病について、代表的な自覚症状と予防に効果的な食品のひとつである、ほうれん草に含まれる栄養素についてお話しました。αリポ酸などは、加齢に伴い体内生産量も減少していくため、効率的に摂取したい場合は普段の食事にプラスしてみるのも良いのではないでしょうか。αリポ酸に関しては、日本国内でも点滴として導入している専門医療機関も増えてきています。
また、栄養素を効率的に取り入れたい場合は、医療機関などで取り扱われている高品質なサプリメントがおすすめです。気になる場合は、是非オーソモレキュラー医学を行っている医療機関を訪ねてみてください。

オーソモレキュラー医学実践クリニック検索はこちらから:https://isom-japan.org/doc-search/

<出典>
αリポ酸の基礎知識(「統合医療でがんに克つ」より)
http://www.gankatsu.net/Alpha.html

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