2018.8.10
疲労・睡眠

いびきの原因は?食事で気にするべきこと

%e5%9b%b31
List dr mitsuka
この記事を監修した先生
エムズクリニック白金院長。栄養療法を取り入れ、耳鼻科医の立場から幅広い疾患の治療に取り組む。二児の母としての経験も踏まえ、小児耳鼻咽喉科にも力を入れている。
目次

これまで隣の人のいびきがうるさくて、寝付くのに苦労したという経験はありませんか? また、自分のいびきが気になる!という人も多いのではないでしょうか。しかし、どれだけ気にしても、いびきとは本人の意志とは裏腹にかいてしまうものです。

今回は耳鼻科医で、エムズクリニック白金の院長である三塚沙希先生にご監修いただき、いびきを引き起こす原因と、改善策としてどのような方法があるかご紹介していきます。いびきを指摘されたことがある方、また身近な人のいびきに悩んでいる方はぜひ参考にしてくださいね。

いびきの原因

いびきの原因には大きく分けて、身体的なもの、体調によるもの、そして習慣的なものの3つが挙げられます。こうした特徴を認識することが、改善のためのヒントとなるかもしれません。それでは早速それぞれの代表的な原因をみていきましょう。

身体的要因

【肥満気味である】

いびきをかきやすい身体的要因としてまず挙げられるのが、肥満傾向であるということです。厳密にいえば、肥満が直接的原因となるのではなく、首回り(咽頭腔)に余分な脂肪がつくことがいびきの原因となります首回りの脂肪が増えると筋肉が衰え、気道を圧迫してしまいます。

また、仰向け寝は喉に重力をかけるため、舌根が喉に下がり、さらなる気道の圧迫を助長する可能性があります。睡眠時の姿勢にも意識を向けてみるのも、いびき対策の第一歩といえるでしょう。

【あごが小さい】

近年、日本人の食事は欧米化が進み、咀嚼力が必要となる固い食べ物を食べる機会が少なくなっています。その食習慣の変化の結果、咀嚼筋の筋力低下を招き、あごが細く小さい人が増加しているといわれています。あごが小さいと、舌が収まらなくなり喉の奥を塞いでしまいます。あご周りの筋力は鍛えなければ退化していきます。日頃から食べ物をよく噛んで食べるように心がけることが大切です。

【口蓋扁桃の肥大】

口蓋扁桃とは、喉の奥にあるリンパ組織の総称です。この口蓋扁桃が肥大すると、気道が狭くなりいびきの原因となります。ただし、子どもに関しては扁桃が肥大している状態が普通です。

扁桃肥大は7歳頃にピークを迎え、その後徐々に小さくなっていきます。その年頃のお子さんのいびきが気になる場合は、しばらく様子をみるのをおすすめします。呼吸がとまったりする場合には早期の治療が必要になりますので耳鼻咽喉科に受診しましょう。

体調的要因 

【疲れが溜まっている】

仕事やプライベートで疲れた状態で帰ると、いつもよりすぐ眠りにつけるという方も多いのではないでしょうか。こういった疲れきっている状態で入眠するときは、筋肉が弛緩しやすくなります。すると、舌も下がっていくため、気道を塞ぐことにつながります。

また、呼吸中枢は疲労を回復させようと通常時よりも多くの酸素を体に送り込もうとします。疲れているときはいびきをかきやすい状況に陥りやすくなります。この頃家族のいびきがいつも以上にうるさいと感じるような場合は、「何かあった?」と気遣ってみてはいかがでしょうか。

【鼻づまり】

風邪でも鼻づまりの症状を伴うことってありますよね。鼻がつまると、睡眠時に口呼吸をしてしまいます。口呼吸は気道を狭めるため、いびきをかく直接的な原因となります。乾燥することでも鼻はつまりやすくなるので、マスクをするなどの乾燥対策が効果的です。

習慣的要因

【服薬】

睡眠薬や精神安定剤などの薬を服用すると、いびきをかきやすくなることがあります。これらは、筋肉の緊張を和らげることで眠気を誘うため、のど周りの筋肉も緩み、気道が狭くなるのです。いびきをかき始めた時期と服薬をし始めた時期が重なっている場合は、薬による影響がある可能性があります。

【就寝前の飲酒】

寝付きが悪い時、お酒を飲むと入眠できた経験はありませんか?アルコールにも同様に筋弛緩作用があるため、一時的にリラックスした気分になります。しかし、繰り返しになりますが筋肉が緩むということは、気道が狭まるということです。質の良い睡眠を確保したいのであれば、就寝前の飲酒は極力避けられるといいですね。

いびき改善には食習慣の見直しが肝心

残念ながら、これを食べればいびきをかかなくなる!といった、特効薬のような食品や栄養素はありません。しかし、日々の食生活や生活習慣といびきには深い関係性があるので、いびきに悩んでいるのであれば、普段の食習慣を振り返ってみることが大切です。

疲労回復のための食品・栄養素をとる

いびきの原因のひとつである「疲労」は、栄養ととても深い関係があります。普段から疲れたら栄養ドリンクを飲んでいる、という方も多いのではないでしょうか。栄養ドリンクだけでなく、日々の食事やサプリメントでも疲労回復効果のある栄養を摂ることができます。例えば魚や肉に含まれるビタミンB群は、疲労回復効果や、精神を安定させる効果が期待できます。また、ビタミンCやビタミンEは、抗酸化作用が高く、疲労がたまらないよう、体をサポートしてくれます。

脳とカラダに必要な栄養素が足りないと、疲労がたまるだけでなく、免疫力が下がり体調を崩したり、「うつ」のような症状がでてしまうことも。疲労と栄養に関しては他の記事でも詳しく書いてありますので、参考にしてみてください。


肥満は大敵!太りにくい食事を心がける

ファストフードや甘いデザートなどを頻繁に食べていませんか?好物にはつい手を伸ばしたくなるものですが、こうした高カロリーで、糖質や脂質が多い食品の食べ過ぎには注意が必要です。菓子パンや清涼飲料水を買う機会が多い人も、要注意です。

また、よく噛んで食べることで、満腹感を得やすくなります。飲み込むように食べていては、すぐお腹が空き間食をしてしまう原因にもつながります。つまり、よく噛めば食べる量も自然に抑えられるのです。あと5回、10回と少しずつ多めに噛む癖がつけられると無理なく続けられるのではないでしょうか。歯ごたえのある食品を選んで食べることもおすすめです。

栄養点滴療法が効果的な場合も

食事には気を付けたいけど毎日は難しい…という人も多いかと思います。忙しくなるとついつい菓子パンやラーメンなどでランチを済ましてしまうこともありますよね。そんなかたにおすすめなのが、栄養の点滴です。ビタミンやミネラルなど、不足しがちな栄養を直接体内に注入できるので、疲労に悩んでいるかたにおすすめです。

点滴療法には様々な種類がありますが、その一つにマイヤーズカクテル(ビタミン・ミネラル点滴)があります。ビタミンとミネラルの点滴であり、副作用はほぼありません。一度の点滴は約30分ほどですので、お昼休みなどにクリニックを訪れる人も増えています。体調や体質によって適した点滴の種類が異なることがあるので、気になるかたは三塚先生のように、栄養療法を実践している専門医への相談をおすすめします。

症状がひどい場合は耳鼻咽喉科受診を

一時的ないびきであれば、心配のないことがほとんどです。しかし、下記の項目に当てはまるものがある場合は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)の可能性があります。

  • 呼吸が止まっていたと指摘される
  • 昼間の眠気が強い
  • 何度も目が覚める

睡眠時無呼吸症候群を放置すると、体に負担が蓄積し日常生活に悪影響を及ぼしかねません。不安な症状がある場合は耳鼻咽喉科への早めの受診を心がけましょう。

まとめ

今回の記事では、いびきには肥満のみならず様々な要因があることをご紹介しました。当てはまるものがあれば、意識して気をつけることで改善や予防にもつながります。睡眠時間は人が生きていく上で、なくてはならない大切なものです。質の良い睡眠を取って、より元気で健やかな毎日を送りましょう。

オーソモレキュラー医学をご存知ですか?
あのぐるナイにも登場!「オーソモレキュラー」ってなに?
「栄養療法」という言葉から、みなさんは何を想像しますか?このサイト「オーソモ!」では、栄養療法の観点からさまざまな症状への対処法をご紹介しています。特に、治療レベルの栄養療法である「オーソモレキュラー
こちらの記事もおすすめです