2017.10.12
脳・精神の悩み

もしかして『うつ』かも?症状は?どう治す?

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List dr chimura
この記事を監修した先生
千葉大学医学部卒業後、千葉大学付属病院脳外科に勤務。その後、国立病院のER救急・脳外科などで診療を行い、心と体は切り離せないと痛感。現在は千村クリニック院長として「薬に頼らない治療」に取り組む。
目次

ストレス社会といわれる今日、「うつ病」は現代病といわれるほど身近な病として認識されてきています。皆さんは「うつ病」と聞いてどのような症状を思い浮かべますか。実はあなたの感じている不調も、「うつ」の症状かもしれません。この記事では、「うつ」の症状の実態と、対処法について紹介します。ストレス社会といわれる今日、「うつ病」は現代病といわれるほど身近な病として認識されてきています。皆さんは「うつ病」と聞いてどのような症状を思い浮かべますか。実はあなたの感じている不調も、「うつ」の症状かもしれません。この記事では、「うつ」の症状の実態と、対処法について紹介します。

「うつ」の症状にはどんなものがある?

  • うつにおける「こころ」の症状として下記のようなものが挙げられます。
  •  気分が落ち込む
  •  悲しい気持ちになる
  •  やる気がでない
  •  何をしても楽しく感じられない
  •  普段よりも理解力が低下する

それ以外に「からだ」の症状としては下記のような症状もあります。

  •  眠れない
  •  食欲がなくなる
  •  口の渇き、下痢便秘など腹部症状
  •  疲れやすい
  •  女性の場合は月経不順

これらのからだの症状は、こころの不調からきているとは気がつかない場合も多いです。「胃が弱っているせいだろう」「昔からそうだった」「ドライマウスだから仕方ない」「みんなも同じだろう」といったように、特に気にせず放置しているかたもいるかもしれません。

もちろん、これらの症状が出たからといって、必ずしもうつとは限りません。他の病気が隠れている可能性もありますので、症状が長引く場合は、まずは一度医療機関を受診してみましょう。

「うつ病」になりやすい人の特徴とは?

「うつ病」の診断に関しては、アメリカ精神医学会が取り決めた診断マニュアル(DSM-5)が存在するものの、治療など臨床につながる診断基準は明確でなく、各主治医の判断によるところが大きいのです。 以下のような特徴をもつ人は、『うつ病』と言われる症状になりやすいと言われています。

  • 完璧主義
  •  ストレスを溜めやすい
  •  周りの目が気になり過剰に配慮してしまう
  •  自己否定的(ネガティブ思考)

もちろん、これらの特徴があったとしても、全ての人がうつになるわけではありませんし、これらの特徴に当てはまらない人がうつになることもあります。ストレスと隣り合わせの現代では、誰でも発症する可能性があるのです。

主に認知されている治療方法は「薬物治療」

うつ病の治療で最も行われる頻度の高いものは、やはり「薬物治療」です。表出している諸症状を抑えるといった意味では効果的な治療法といえます。しかし、精神科・心療内科で治療される精神疾患の場合、風邪やウイルスなどに対する一時的な服薬とは異なり、服薬が長期化するケースが多いことも否めません。

副作用が出て、からだの負担になることも

それに加え、症状によっては向精神薬・抗うつ薬・抗不安薬・睡眠薬など、数種類併用する場合もあります。そのため、治療を受けているご本人の負担も大きくなりがちです。さらに、はき気やめまい、立ちくらみ、口渇、排尿障害、眠気などの副作用が出る場合もあります。また、減薬や断薬に伴い、脱力感や手足の震えなどがあらわれる場合もあります。

治療期間は長期化する場合も

一般的に、投薬治療は症状を抑える目的のため、症状が消えるまでは服薬を続ける必要があると言われます。その期間は重症化するほど長くなる傾向があり、数年〜数十年におよぶこともあります。また、再発防止のために長期服薬を指示するなど、一言に「薬物療法」と言っても、医師によってかなりばらつきがあります。薬による根本治療は難しいとされています。

「薬物」に頼らない治療法の選択1:カウンセリング


それでは薬物以外の治療には、どのような手段があるのでしょうか。まずは、うつ症状を引き起こしたきっかけを知ることが大切です。過去のトラウマやコンプレックスを知ることで、自身の心の奥底に潜む傷を明確化することができます。不安があれば、心理カウンセリングを受けてみるのもいいでしょう。
実際メンタルクリニックなどの現場において、自分でも気付かなかった「こころ」を蝕む原因を理解することによって意識の変化へとつながり、患者さん自らが回復へと歩みを進めていくケースも多く存在します。

「薬物」に頼らない治療法の選択2:オーソモレキュラー療法

そしてもう一つ、有効な治療法として挙げられるのは、「栄養」を活用する、いわゆるオーソモレキュラー療法です。まさか栄養療法で?と思われるかたもいらっしゃるかもしれませんが、栄養バランスの乱れは中枢神経の働きに作用して、メンタル不調に直結することが珍しくないのです。
例えば、ダイエットを続けている時にいつもよりイライラすることはありませんか。それは栄養が偏った状態に陥り、健康なストレス対処機能を低下させ、知らず知らずにストレスを溜め込んでいるためです。

メンタルに影響を与える「血糖値の変動を抑えること」も大切

また、血糖値の急激な変動もメンタル面に影響を及ぼします。小腹が空いたからと甘い物を食べてしまうと、落ち着きが無くなったり、イライラしやすくなったり、集中力が無くなったりします。糖質や炭水化物を多く含む食べ物は、野菜やナッツを先に食べる等、タイミングを見極めることも大切です。
また、下記のようなマイルールやひと工夫を加えることで、糖質を控えることにもつながります。無理のない範囲で実践してみましょう。
・ 甘いものを食べていい時間帯を決める・ 料理する時に砂糖の量を減らす・ 食品ごとのGI値を意識する

自律神経のバランス改善には、「朝食をとること」も大切


皆さんは、朝食をとっていますか。実はこの朝食をとることが、うつの改善にも重要なのです。朝食を食べると、エネルギーを蓄えられるだけでなく、自律神経のバランスも整えられ、体内時計も動き出します。
忙しくて十分な朝食時間が取れない場合には、気軽に短時間で摂取できる野菜スムージーなどで代用するのもおすすめです。ただし、市販の商品の場合、飲みやすいように糖質や添加物が多く含まれているものもあるため、選ぶ時には注意しましょう。

うつ症状改善に効果的な栄養素とは?

さらに、特定の栄養素を補給することで、うつ症状を改善できる可能性もあります。海外の医療機関を中心に様々な研究が進んでおり、下記のような栄養素がうつ症状改善に効果があると言われています。

◆ 葉酸(ビタミンB9) :ほうれん草、レバー、豆類など

◆ ビタミンB12 :しじみ、あさり、焼きのりなど

◆ ナイアシン(ビタミンB3) :まいたけ、たらこなど

◆ ビタミンC:ピーマン、キャベツ、柑橘類など

◆ イノシトール: 小麦、ピーナッツ、オレンジなど

◆ ビタミンD :鮭、しらす干し、きくらげなど

◆ EPA、DHA:青魚

◆ 鉄、マグネシウム、亜鉛などのミネラル

これらの食材を全て、毎日の食事に取り入れるのは難しいですよね。そんな時、サプリメントだったら、手軽に取り入れることができます。まずは気軽に取り入れられるマルチビタミン&ミネラルのような複合サプリメントから始めてみるのもオススメです。
サプリメントを選ぶ際は、医療機関でも取り扱われるような、品質のいいものを選ぶことが重要です。今ではインターネットでも取り寄せられる商品が多いので、探してみてはいかがでしょうか。

まとめ 〜1人で抱え込むのはやめましょう!〜

「気持ちが落ち込む」「何もやる気が起きない」「楽しいと思えない」…つらい時はその気持ちを自分だけで対処しようとせず、家族や友人など信頼できる人に打ち明けてみましょう。応援してくれる人はきっとあなたのすぐ側にいるはずです。
気になる症状が出ている場合は、なるべく早めに医療機関へ相談してみて下さい。栄養療法や療法に取り組んでいる専門医療機関で検査を受けてみると、健康診断の基本項目では発見できなかった栄養素の偏りが見つかる可能性もあります。

参考文献千村 晃『これからはメンタル美人—内から輝くあなたへ—』(カナリア書房、2012年)

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